- 大企業の経理は楽って本当?
- 業務量や働きやすさは中小企業とどう違う?
- 大企業へ転職する際、面接では何を聞かれる?
「大企業の経理は楽できる!」と耳にしたことがありませんか?
私自身、実際に大企業の経理として働く前は「楽そう」というイメージを持っていました。
結論から言ってしまうと、大企業の経理は決して楽ではありません。
中小企業と比べるとよくも悪くもさまざまな違いがあり、
単に「楽できそうだから」という理由で大企業への転職を試みると、戸惑うことも多いでしょう。
この記事では、実際に中小企業から大企業の経理に転職した私の経験をもとに、
大企業経理のイメージと業務実態のギャップについて解説します。
大企業の経理に転職すれば楽できるはず!と考えている方は、目を通してみてくださいね。
この記事の目次
「大企業の経理は楽」←私も入社前は正直こう思ってました…
私自身、大企業の経理は中小企業よりも楽だと考えていました。
それは、
- システム化が進んでいる
- 分業制で余計な仕事が少ない
- 期日が守られている
という3つの理由からです。
中小企業ではシステム化が進んでおらず、手作業の多さや無駄な作業に悩まされます。
大企業ではシステム化が進んでおり、欲しい情報がボタン一つで手に入ると思っていました。
また、総務や人事などの仕事も任されることが多い中小企業とは異なり、大企業では経理の仕事が重視されています。
部署内で分業化もされており、余計な仕事をせずに経理の仕事に集中できると思っていました。
さらに、大企業は開示などがあるため、社員も期日を守ってくれるというイメージがあります。
未提出の資料について後追いの作業がないだろうというのも、「大企業の経理は楽そう」と感じていた理由です。
大企業に入社して感じたこと(イメージ通りだったこと)
面接を経て採用を勝ち取り、大企業の経理として働けることになりました。
大企業の経理に転職して、イメージ通りだったこと、イメージと違ったことについて紹介します。
まずはイメージ通りだったことから見ていきましょう。
1. オフィスが快適
最初に感じたのは、オフィスがとても快適だという点です。
執務スペースが広い、トイレがきれい等、中小企業のオフィスとは全く異なるものでした。
職場が快適であることで、仕事にも一層集中できています。
2. 福利厚生が充実
大企業は福利厚生も充実しています。
社内に社員食堂やカフェが設置されており、休憩時間に自由に買い物をすることができます。
忙しいながらも、社員は手厚い福利厚生を利用して上手に気分転換して働いています。
3. サービス残業がない
大企業だからこそ勤怠管理もしっかりしているイメージでしたが、これも想像通りでした。
勤怠管理だけでなく、パソコンの電源管理など、サービス残業が出来ない体制が整っている点は、やはり中小企業とは異なります。
上司が帰るまで帰れないなどの理不尽な雰囲気もありませんでした。
4. 仕事の成果で評価される
中小企業だと経理は事務員的な立ち位置になることも多く、仕事の評価がされにくい部署です。
一方で大企業は経理としての役割が明確になっており、評価制度もしっかりしています。
評価されることで、モチベーションを維持して業務に励むことができています。
大企業に入社して感じたこと(イメージとのギャップに驚いたこと)
1. イメージしていたシステム化とは違った
大企業はシステム化が進んでいて欲しい情報がボタン一つで手に入る。
そう思っていましたが、現実は少し異なり、手作業の業務も多く残っていました。
中小企業と比べるとシステム化が進んではいるものの、思ったほどではないという印象です。
2. 業務量が多く知識が必要
大企業は想像していた以上に業務量が多く、驚きました。
期日についても思っていたより厳しく、会計処理などについてもより深い知識が求められます。
入社後、あらためて勉強をやり直す時間が必要でした。
3. まわりの出世意欲がすごい
大企業では他人より成果を上げることを意識していないと新しい仕事を与えられません。
そのため、出世意欲のある社員が大勢います。
中小企業では出世意欲とは無縁だったので最初は戸惑いました。
4. 実際にはそこまでハールは高くない(恐れることはない)
大企業の経理はやっぱりレベルが高い。
その様なイメージを入社当時は持っていました。
ところが、実際に数年働いていくうちに感じてきたのは「そこまで恐れることはない」ということです。
たしかに業務量は多く、経理としてより専門的な知識が必要となります。
大企業経理の転職面接はこんな感じだった
私は中小企業でしか経理経験がなく、大企業の経理はレベルが高いとイメージしていたため、面接は非常に緊張しました。
面接の中でも、特に印象的だったのは以下の3つの質問があったことでした。
「会社に対する質問を10個用意してください」
「あなたの人生の転換点・ターニングポイントを3つ教えてください」
「経理としてもっとも重要と思うことを3つあげてください」
それぞれ詳しく説明しますね。
1.「会社に対する質問を10個用意してください」
会社に対して10個の質問を用意して欲しいと課題を与えられました。
面接でそれを深掘りされることは結局ありませんでしたが、
中小企業の面接ではなかったことなので印象的でした。
2.「あなたの人生の転換点・ターニングポイントを3つ教えてください」
これまでの人生における3つのターニングポイントについて聞かれました。
面接官の反応もよく話が広がり、面接が終始和やかに進みました。
3.「経理としてもっとも重要と思うことを3つあげてください」
社長が同席した最終面接では、経理として重要な3つはなんだと思うかという質問をされました。
私の回答は以下の3つです。
- 経理の基礎的知識
- 常に変わる法律に対応する能力
- 他部署とのコミュケーション
最後の「他部署とのコミュニケーション」という回答が特に評価をいただきました。
経理の仕事は、数値を見ているだけでは務まりません。
結果、無事に採用され大企業でのキャリアが始まりました。
ブラックな働き方をしたくない経理が絶対に知っておくべきこと
すでに経理として働いている人も、これから働く人も、
ブラックでしんどい働き方をしたくないなら、
入社する企業選びにはこだわってください。
経理は会社の大きさや業界によって働き方がまったく違う職種です。
どんなに優秀な人でも入社する企業をまちがえてしまうと、
低年収でブラックな働き方になってしまうので注意が必要です。
特に経理未経験の人は、
最初の1社目でどういう仕事の経験をするか?によって、
その後のキャリアに大きな影響が出るので注意してください。
「先輩の背中を見ながら仕事を覚えろ!」
みたいな昭和体質な会社に入ると最悪です。
ろくな教育もなくいきなり現場に放り込まれ、
訳もわからない状態で疲弊していく経理未経験者はものすごく多いです。
経理の給料はこうやって決まる
↓同じ経理でも、残念ながら以下の2種類の人に別れてしまいます。
- 入社当初から年収高めで働ける人と、
- いつまで経っても低年収…で苦しんでいる人
これは経験者・未経験者問わずです。
未経験者なら能力的にはみんな同じスタートのはずなのに、
なぜこんなふうに差がついてしまうのでしょうか?
理由は経理という職種の特徴にあります。
↓経理のお給料ってこれでほぼ決まります。
- 利益をちゃんと出している会社で働いているか?
- 利益を社員に還元する社風があるか?
- 社内でキャリアアップしていく仕組みが整っているか?
経理は営業マンのように個人の成績で給料が決まる職種ではありません。
経理の給料は「自分の会社がもうかっている会社か?」でほぼ決まることを知っておいてください。
あなたが入社する会社がまったく利益の出てない衰退斜陽産業だったり、
社長が利益をすべて自分のものにしているワンマン体質な会社であったりしたら、
あなたがどれだけ優秀な人であったとしても、
低年収でしんどい働き方になってしまうんです。
若くてやる気もあって優秀なのに、
なぜか給料がめっちゃ安い…
みたいな働き方をしている経理ってものすごく多いです。
同じ働くならお給料は高いにこしたことはないですよね。
なお、大手企業に入社すればOK!というわけではないので注意してください。
大手勤務でも安月給で酷使されている経理なんていくらでもいますからね…。
経理は営業マンみたいに「個人のノルマや営業成績」で給料が決まる職種ではありません。
あらかじめ担当範囲が決められた仕事を、
期限までにしっかりとこなすことが重要な仕事です。
「今月は営業ノルマ達成したからボーナスが出る」
みたいな働き方ではないんですね。
同じ未経験入社でもこんなにお給料が違う…
具体例として、
実際に募集されている経理求人を見てみましょう。
↓例えばこの2つはどちらも未経験者向けの求人ですが、
入社時の給料の額がまったく違います。
↑2つ目の低年収でしんどそうな求人…に、
あえて好んで応募する人はまずいないと思います。
経理は実務経験がとても重要視される仕事なので、
当然ながら未経験者はみんなゼロからの評価スタートになります。
ですが、同じ未経験者でも「入社する会社の体質」によって、
お給料の金額がまったく違ってくるのが現実です。
くりかえしになりますが、
経理の給料は入社する会社の良し悪しでほぼ決まります。
やる気もスキルもあるのに「転職活動のときに選ぶ会社をまちがえたこと」が原因で、ブラックな働き方になってしまうケースは本当に多いんです。
↑これ、めちゃくちゃ損なので注意してください。
ブラック企業で働く経理はこんなに悲惨…
あなたがどんなに優秀でやる気のある人だったとしても、
入社する会社がブラックだと悲惨な働き方になってしまいます。
↓例えばこんな感じですね…。
- 低年収なのに長時間労働を強制される…。
- ろくな新人教育もなくいきなり現場に放り込まれ、教わっていないことでミスして罵倒される…。
- 頑張ってるのに仕事を評価されず「経理は売上に貢献しない部署だからお荷物」みたいな扱いをされる。
- 決算前など繁忙期は日付が変わるまでサービス残業…。
実は私自身も経験があるんですが、
ブラック企業に搾取されたくない人は、
入社する会社選びには絶対にこだわるようにしてください。
↑これは未経験者も実務経験者もまったく同じですので、
くれぐれも注意してくださいね。
ホワイトな経理求人はこういうところで探すべし
ブラックでしんどい働き方を絶対にしたくない人は、
求人を探す場所を間違えないことが大切です。
ハローワークとかはブラック求人も多いんで避けてください。
経理は一種の専門職なので、
リクナビなどの「一般向けの転職サイト」も避けた方が良いですね。
↓具体的には、こちらのような
経理専門の転職サイトで求人を探すようにしましょう。
\ ホワイトな経理求人多数あり!/
↑転職サイトは完全無料で使えます。
無料アカウント登録で条件をしぼりこんで求人検索をかけられますよ。
年収額や未経験簿記資格なしOK・残業なしなど、
希望する条件に合った求人だけを検索できるのでとても便利です。
今すぐは転職する気がない人もやっとかないと後で後悔すること
今すぐは転職する気がない人も、
転職サイトへの無料登録だけは早めにやっておいた方が良いです。
なぜかというと、日常のストレスや疲れが限界までたまってくると、
転職サイトに登録するというかんたんな作業すらやる気なくなるんですね(実体験談)
そうなるとさらに今の職場への依存度が高まって、
「この仕事やめたいのにやめられない…。出口がない…」
みたいな精神状態になりがちなんです。
私も経験あるんですがこれめっちゃつらいですよ。
転職サイトで無料アカウントを作って、
年収や残業有無などの希望条件を入力しておくと、
自分にマッチする求人が出るたびに自動通知してもらえます。
気になった求人がきたらブックマーク保存しておきましょう。
↑日常的にこれやっとくだけでも、
「どうしても今の状況がつらくなったら転職もある」
という選択肢を持つことができます。
ホワイト求人に出会えるかどうかってそのときどきの運もありますから、
日常的に情報が自動でスマホに入ってくるようにしておくことが大切です。
忙しくて今すぐは転職活動できない人も、
無料登録だけはやっておきましょう。
↓1分でできる作業ですよ。
最後の最後にお伝えしたいこと
この記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。
ここまで時間をかけて読んでくれたあなたに、
↓どうしてもお伝えしたいことがあります。
それは、経理という職種は「どういう会社で働くか?」によって、
お給料や仕事のしんどさに大きな違いが生じてしまうことです。
ノルマ達成率で評価される営業マンなどとは違って、
経理は「個人のパフォーマンス」が評価されにくい仕事です。
(逆にいうと、個人成績でプレッシャーをかけられることも少ない仕事です)
↓必然的に、経理のお給料は以下のようなことで決まることになります。
- 所属する会社が儲かっている会社か?利益を出せている会社か?
- 出した利益をちゃんと社員に分配している会社か?
- 仕事量が増えてきたら、きちんと人材確保に投資する会社か?
あなたがどんなに優秀で、やる気のある人だったとしても、
経理という職種をちゃんと評価する気がない愚かなワンマン社長が経営している会社や、
業績の悪く将来性もない斜陽産業の会社に入ってしまうと、
どんなにがんばっても安月給でブラックなしんどい働き方になってしまうんです。
入社の時点、というか転職活動の時点で、
経理のお給料や働き方は差がついてしまうということですね。
入社後にどれだけ交渉したとしても、
お給料を大幅に上げてもらうことは難しいので注意して下さい。
経理は上でも見たように「個人のパフォーマンスが評価されにくい職種」だからです。
ブラック企業みたいな会社にまちがえて入社しないようにするには?
このブログの中では、すでにくりかえしお伝えしていることかと思いますが、
ブラック企業にまちがえて入社したくない人は、
「求人を探す場所」をまちがえないようにすることが大切です。
経理は「どういう会社に入社するか?」によって、
給料や仕事内容がガラッと変わる職種です。
逆に言えば、いま現在の実務経験やスキルに自信がない人であっても、
ホワイトな求人を上手に見つけて入社することさえできれば、
年収で同年代のライバルに差をつけられるということでもありますね。
世の中にはこの「2種類の経理」がいる
リアルな話ですが、世の中には以下の2種類の働き方をしている経理がいます。
↓あなたは、今から5年後にどちらの経理になっていたいでしょうか。
- ホワイト企業で快適に働く経理
未経験ならしっかりとした新人研修をしてもらい、
ある程度仕事に自信が持てるようになってから現場に入る。
相場と比較して高めの年収で働き、
将来の幹部候補としてまわりから期待され受け入れられながら楽しく働く環境 - ブラックでしんどい働き方をする経理…
わけもわからない状態でいきなり現場に放り込まれ、
先輩にお荷物扱いされながら仕事をイヤイヤ覚え、
ようやく慣れてきても給料が恥ずかしいぐらい安くて同窓会にも出られない…。
↑私はこの2つの働き方の両方を実際に経験しました。
今でこそ比較的ホワイトな職場で働けてますが、
最初はブラックで地獄のような働き方だったんです。
(ブラックな会社は1年ぐらい働いてスパッと辞めました)
注意してほしいのはブラック時代の私と、
ホワイトに転職してからの私とで、
能力はたいして変化していないことです。
(1年程度でスキルが身につくほど経理の仕事は甘くないですからね)
違いは「入社した会社がブラックだったか、ホワイトだったか」の違いだけです。
そして、探す場所さえまちがえなければ、
未経験でも応募できるホワイトな経理求人はたくさん見つかるんです。
転職活動のときに情報を探す場所をまちがえてしまった人は、
入社5年以上のベテランになっても、
ブラックな働き方をさせられてしまうケースもあります。
(私は最初ハロワとか、リクナビとかを使って求人を探して応募したので、結果的にブラックに入ってしまいました)
どうせ働くならホワイト企業でしっかりと新人からスタートし、
相場より高い年収を稼ぎながら経理として着実にキャリアアップしましょう。
求人を探す場所をまちがえない(経理専門の転職サイトで情報リサーチする)
↑というたった1つのポイントさえ外さなければ、
まちがえてブラック企業に応募するリスクはほぼゼロにできますよ。
転職活動で「結局いちばん重要なこと」はこれ
転職活動でもっとも重要なのは、情報の探し方(求人を探す場所)です。
ブラックな経理になりたくない人は、
絶対に経理専門の転職サイトで求人を探すようにしてください。
なお、転職サイトはお金とられるとかありえませんし、
スマホで3分あれば終わる簡単な作業です。
気に入らなければいつでも解除できて、
求人の自動メール通知すら来なくなるので、
リスクなんて何もないです。
ただ、それがわかっていても、
↓残念ながらこの2種類の行動パターンをとる人に分かれてしまうんですよね。
- とりあえず今すぐ登録作業だけでも済ませておく人
- なんだかんだ理由をつけて結局なにも行動しない人
↑お気づきの方も多いかと思いますが、
これって転職活動も普段の生活も同じです。
絶対にやった方がプラスになる、
メリットしかないのはわかっているのになぜか行動できない人…。
↑あなたのまわりにも、こういう人っていませんか??
正直、以前の私もまさにこれでした。
(本来、私はものすごくクズな人間なんです)
でも、現実にブラック企業からホワイト企業に転職して、
「世の中にはちょっとした行動を起こすだけで結果に大きな差が出ることがある」を実感してからは、
行動しないことのデメリットがデカすぎるように感じるようになりました。
転職サイトの登録なんて、誰でもできるちょっとしたことです。
でもこういう「地味なわりに重要な作業」を今すぐやれる人とやれない人とでは大きな差が出るんです。
↑これをやっておくだけで、
マッチするホワイト求人がでるたびにスマホに自動通知してもらえます。
良さげな求人が出たらブックマークして保存しておいてください。
日常的にスマホに届く求人情報を見るクセをつけるだけで、
「いざとなったときの転職」という選択肢を確保できます。
今の仕事がどうしても辛くなったら転職もあるという気持ちで普段の仕事をこなせますし、
いざ転職が必要となったときに、
応募するホワイト求人の選択肢を手元にたくさん持った状態でスタートできるので、ライバルに大きな差をつけられますよ。
せっかく経理という魅力的な職業を見つけたのですから、
ホワイト企業でしっかりお給料を稼ぎ、
やりがいを感じながら楽しく働きましょう。
↓今すぐは転職活動できない人も、
初めは情報リサーチからスタートです。