- 大企業の経理は分業化されていてつまらない?
- 大企業の経理は中小企業とどこが違う?
- 中小企業の経理でも高年収を得ることは可能?
一般的に、大企業の経理は人数も多く、業務を分担して進めます。
「細分化された業務は単調作業になりそうで、つまらないのでは?」
そう思う方もいるかもしれませんが、実際には専門性の高い仕事を任されるため、やりがいを持って働くことができますよ。
そのほかにも、大企業の経理ならではのさまざまな特徴があります。
中小企業では得られなかった経験を積むことができるため、大企業の経理はとても魅力的と言えるでしょう。
この記事では、大企業の経理の仕事内容について、中小企業の仕事内容と比べながら解説します。
中小企業から大企業の経理へ転職を考えている、大企業の経理の実態が知りたいという方は、参考にしてみてください。
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この記事の目次
【大企業経理の仕事内容】中小企業とここが違う!と痛感した6個のこと
1. 細分化された業務
大企業の経理は基本的に分業制となるため、業務が細分化されています。
実際に私が勤務している大企業では、大きく分類すると次の3つのパターンで分業しています。
- 銀行対応などの業務単位での分業制
- 子会社別に担当を設ける分業制
- 税務申告や監査対応などの専門的を分ける分業制
分業制であることで、「業務が単純化しつまらなく感じるのではないか?」と思う方もいるかもしれませんね。
しかし、実際に大企業での経理をつまらなく感じることは少ないでしょう。
そもそも大企業の経理が分業制になってしまうのは、
- 業務が多岐に渡り一人で担当することが不可能
- 上場会社になると業務の責任を明確にすることが義務付けられる
といった理由からです。
銀行対応などの簡単な業務はパート社員が行っており、正社員はそれなりに責任がある立場で仕事をしています。
経理が総務や人事を兼ねるような中小企業とは異なり、経理以外のスキルが身につくということはありませんが、
大企業の経理ならではの経験ができるという点は大きなメリットです。
2. 何人のチームで働くか?の違い
中小企業の経理は多くても1人か2人という事がほとんどです。
では、大企業はどうでしょうか?
経理内には責任者の課長が1名おり、係長クラスの私を含め9名が子会社3つを含めた4社の経理を担当しています。
法人税や監査法人との対応など専門的知識を有する社員が1名おり、イレギュラーな取引の確認や処理を行っています。
4名が各社の担当としての役割を与えられ、2名はその補佐をする立場で会社の区別なく業務を行っています。
1名は銀行担当で支払関係の書類の受け渡しや書類の整理などを任されています。
最後に私は決算や経理のタスク管理などを行っている立場です。
課長(責任者) | 1名 |
監査法人やイレギュラー取引の対応 | 1名 |
4社それぞれの経理担当 | 4名 |
経理担当補佐 | 2名 |
銀行担当 | 1名 |
タスク管理 | 1名 |
合計 | 10名 |
このように業務を分業していますが、
役割がずっと固定されるわけではありません。
業務が属人化してしまうのを防ぐため、年単位ですがローテーションしています。
ちなみに、「大企業だと部署移動があるのでは」と思う人もいるでしょう。
実際のところ、経理から他部署へ異動になることもあります。
能力を期待されて異動になることもあれば、その逆のパターンも私は実際に見てきています。
3. 四半期決算に合わせた業務スケジュール
中小企業では決算は年1回だけですが、大企業は四半期毎に決算を行います。
決算特有の業務としては、
- 棚卸資産の精査
- 残高確認資料の整理
- 仮払勘定の精算
- 決算書の作成
- 消費税や法人税の計算
などがあります。
これらの業務を3ヶ月に1回のペースで行うため、毎月の月次決算から常に四半期決算を意識しなければなりません。
中小企業では申告期限(通常は2ヶ月、最長でも3ヶ月)までに申告すれば問題ないのですが、上場企業となれば話は別です。
四半期が終了して45日以内に、四半期報告書を提出することが必須となります。
4. 監査法人(公認会計士)への監査対応が必要
大企業では、監査法人への監査対応が必要です。
中小企業で会計監査を体験できることはまずないでしょう。
中小企業でも数年に一回来る税務署の対応はありますが、内容は全く異なるものです。
会計監査とは、企業が作成した財務諸表が正しいかどうか、監査法人が第三者機関として監査して承認することです。
実際の監査では以下の対応を求められ、通常業務に支障が出るほどの時間が必要になります。
- 証憑書類を大量に提出する
- 取引内容を説明する
- 取引先に対して残高確認証を発行する
これを四半期ごとに行わなければなりません。
5. 業務の効率化が求められる
大企業の経理では、業務の効率化も求められます。
中小企業では何十年も同じやり方をしていて、大企業から転職すると手作業の多さに驚くこともしばしばです。
大企業では手作業で業務を進めるようなことはあまりありません。
人員の多さなども要因のひとつではありますが、「達成すべき目標を設定する」という大企業の性質も影響しているでしょう。
この目標は多くの場合は半期ごとに決められるため、自然と業務改善が常に行われる体制になっていきます。
6. 稼げる年収の違い
大企業と中小企業の経理では、稼げる年収にも大きな違いがあります。
中小企業では高度な会計知識は必要ないので、高い給料を払って専門家を募集することはありません。
では、中小企業では高い年収は望めないのでしょうか?
中小企業で高年収を得るには、経営層に近いポジションで仕事をする必要があります。
大企業では経営層になることはかなり狭き門となりますが、管理職になれば同等以上の収入を得ることは可能です。
ブラックな働き方をしたくない経理が絶対に知っておくべきこと
すでに経理として働いている人も、これから働く人も、
ブラックでしんどい働き方をしたくないなら、
入社する企業選びにはこだわってください。
経理は会社の大きさや業界によって働き方がまったく違う職種です。
どんなに優秀な人でも入社する企業をまちがえてしまうと、
低年収でブラックな働き方になってしまうので注意が必要です。
特に経理未経験の人は、
最初の1社目でどういう仕事の経験をするか?によって、
その後のキャリアに大きな影響が出るので注意してください。
「先輩の背中を見ながら仕事を覚えろ!」
みたいな昭和体質な会社に入ると最悪です。
ろくな教育もなくいきなり現場に放り込まれ、
訳もわからない状態で疲弊していく経理未経験者はものすごく多いです。
経理の給料はこうやって決まる
↓同じ経理でも、残念ながら以下の2種類の人に別れてしまいます。
- 入社当初から年収高めで働ける人と、
- いつまで経っても低年収…で苦しんでいる人
これは経験者・未経験者問わずです。
未経験者なら能力的にはみんな同じスタートのはずなのに、
なぜこんなふうに差がついてしまうのでしょうか?
理由は経理という職種の特徴にあります。
↓経理のお給料ってこれでほぼ決まります。
- 利益をちゃんと出している会社で働いているか?
- 利益を社員に還元する社風があるか?
- 社内でキャリアアップしていく仕組みが整っているか?
経理は営業マンのように個人の成績で給料が決まる職種ではありません。
経理の給料は「自分の会社がもうかっている会社か?」でほぼ決まることを知っておいてください。
あなたが入社する会社がまったく利益の出てない衰退斜陽産業だったり、
社長が利益をすべて自分のものにしているワンマン体質な会社であったりしたら、
あなたがどれだけ優秀な人であったとしても、
低年収でしんどい働き方になってしまうんです。
若くてやる気もあって優秀なのに、
なぜか給料がめっちゃ安い…
みたいな働き方をしている経理ってものすごく多いです。
同じ働くならお給料は高いにこしたことはないですよね。
なお、大手企業に入社すればOK!というわけではないので注意してください。
大手勤務でも安月給で酷使されている経理なんていくらでもいますからね…。
経理は営業マンみたいに「個人のノルマや営業成績」で給料が決まる職種ではありません。
あらかじめ担当範囲が決められた仕事を、
期限までにしっかりとこなすことが重要な仕事です。
「今月は営業ノルマ達成したからボーナスが出る」
みたいな働き方ではないんですね。
同じ未経験入社でもこんなにお給料が違う…
具体例として、
実際に募集されている経理求人を見てみましょう。
↓例えばこの2つはどちらも未経験者向けの求人ですが、
入社時の給料の額がまったく違います。
↑2つ目の低年収でしんどそうな求人…に、
あえて好んで応募する人はまずいないと思います。
経理は実務経験がとても重要視される仕事なので、
当然ながら未経験者はみんなゼロからの評価スタートになります。
ですが、同じ未経験者でも「入社する会社の体質」によって、
お給料の金額がまったく違ってくるのが現実です。
くりかえしになりますが、
経理の給料は入社する会社の良し悪しでほぼ決まります。
やる気もスキルもあるのに「転職活動のときに選ぶ会社をまちがえたこと」が原因で、ブラックな働き方になってしまうケースは本当に多いんです。
↑これ、めちゃくちゃ損なので注意してください。
ブラック企業で働く経理はこんなに悲惨…
あなたがどんなに優秀でやる気のある人だったとしても、
入社する会社がブラックだと悲惨な働き方になってしまいます。
↓例えばこんな感じですね…。
- 低年収なのに長時間労働を強制される…。
- ろくな新人教育もなくいきなり現場に放り込まれ、教わっていないことでミスして罵倒される…。
- 頑張ってるのに仕事を評価されず「経理は売上に貢献しない部署だからお荷物」みたいな扱いをされる。
- 決算前など繁忙期は日付が変わるまでサービス残業…。
実は私自身も経験があるんですが、
ブラック企業に搾取されたくない人は、
入社する会社選びには絶対にこだわるようにしてください。
↑これは未経験者も実務経験者もまったく同じですので、
くれぐれも注意してくださいね。
ホワイトな経理求人はこういうところで探すべし
ブラックでしんどい働き方を絶対にしたくない人は、
求人を探す場所を間違えないことが大切です。
ハローワークとかはブラック求人も多いんで避けてください。
経理は一種の専門職なので、
リクナビなどの「一般向けの転職サイト」も避けた方が良いですね。
↓具体的には、こちらのような
経理専門の転職サイトで求人を探すようにしましょう。
\ ホワイトな経理求人多数あり!/
↑転職サイトは完全無料で使えます。
無料アカウント登録で条件をしぼりこんで求人検索をかけられますよ。
年収額や未経験簿記資格なしOK・残業なしなど、
希望する条件に合った求人だけを検索できるのでとても便利です。
今すぐは転職する気がない人もやっとかないと後で後悔すること
今すぐは転職する気がない人も、
転職サイトへの無料登録だけは早めにやっておいた方が良いです。
なぜかというと、日常のストレスや疲れが限界までたまってくると、
転職サイトに登録するというかんたんな作業すらやる気なくなるんですね(実体験談)
そうなるとさらに今の職場への依存度が高まって、
「この仕事やめたいのにやめられない…。出口がない…」
みたいな精神状態になりがちなんです。
私も経験あるんですがこれめっちゃつらいですよ。
転職サイトで無料アカウントを作って、
年収や残業有無などの希望条件を入力しておくと、
自分にマッチする求人が出るたびに自動通知してもらえます。
気になった求人がきたらブックマーク保存しておきましょう。
↑日常的にこれやっとくだけでも、
「どうしても今の状況がつらくなったら転職もある」
という選択肢を持つことができます。
ホワイト求人に出会えるかどうかってそのときどきの運もありますから、
日常的に情報が自動でスマホに入ってくるようにしておくことが大切です。
忙しくて今すぐは転職活動できない人も、
無料登録だけはやっておきましょう。
↓1分でできる作業ですよ。
最後の最後にお伝えしたいこと
この記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。
ここまで時間をかけて読んでくれたあなたに、
↓どうしてもお伝えしたいことがあります。
それは、経理という職種は「どういう会社で働くか?」によって、
お給料や仕事のしんどさに大きな違いが生じてしまうことです。
ノルマ達成率で評価される営業マンなどとは違って、
経理は「個人のパフォーマンス」が評価されにくい仕事です。
(逆にいうと、個人成績でプレッシャーをかけられることも少ない仕事です)
↓必然的に、経理のお給料は以下のようなことで決まることになります。
- 所属する会社が儲かっている会社か?利益を出せている会社か?
- 出した利益をちゃんと社員に分配している会社か?
- 仕事量が増えてきたら、きちんと人材確保に投資する会社か?
あなたがどんなに優秀で、やる気のある人だったとしても、
経理という職種をちゃんと評価する気がない愚かなワンマン社長が経営している会社や、
業績の悪く将来性もない斜陽産業の会社に入ってしまうと、
どんなにがんばっても安月給でブラックなしんどい働き方になってしまうんです。
入社の時点、というか転職活動の時点で、
経理のお給料や働き方は差がついてしまうということですね。
入社後にどれだけ交渉したとしても、
お給料を大幅に上げてもらうことは難しいので注意して下さい。
経理は上でも見たように「個人のパフォーマンスが評価されにくい職種」だからです。
ブラック企業みたいな会社にまちがえて入社しないようにするには?
このブログの中では、すでにくりかえしお伝えしていることかと思いますが、
ブラック企業にまちがえて入社したくない人は、
「求人を探す場所」をまちがえないようにすることが大切です。
経理は「どういう会社に入社するか?」によって、
給料や仕事内容がガラッと変わる職種です。
逆に言えば、いま現在の実務経験やスキルに自信がない人であっても、
ホワイトな求人を上手に見つけて入社することさえできれば、
年収で同年代のライバルに差をつけられるということでもありますね。
世の中にはこの「2種類の経理」がいる
リアルな話ですが、世の中には以下の2種類の働き方をしている経理がいます。
↓あなたは、今から5年後にどちらの経理になっていたいでしょうか。
- ホワイト企業で快適に働く経理
未経験ならしっかりとした新人研修をしてもらい、
ある程度仕事に自信が持てるようになってから現場に入る。
相場と比較して高めの年収で働き、
将来の幹部候補としてまわりから期待され受け入れられながら楽しく働く環境 - ブラックでしんどい働き方をする経理…
わけもわからない状態でいきなり現場に放り込まれ、
先輩にお荷物扱いされながら仕事をイヤイヤ覚え、
ようやく慣れてきても給料が恥ずかしいぐらい安くて同窓会にも出られない…。
↑私はこの2つの働き方の両方を実際に経験しました。
今でこそ比較的ホワイトな職場で働けてますが、
最初はブラックで地獄のような働き方だったんです。
(ブラックな会社は1年ぐらい働いてスパッと辞めました)
注意してほしいのはブラック時代の私と、
ホワイトに転職してからの私とで、
能力はたいして変化していないことです。
(1年程度でスキルが身につくほど経理の仕事は甘くないですからね)
違いは「入社した会社がブラックだったか、ホワイトだったか」の違いだけです。
そして、探す場所さえまちがえなければ、
未経験でも応募できるホワイトな経理求人はたくさん見つかるんです。
転職活動のときに情報を探す場所をまちがえてしまった人は、
入社5年以上のベテランになっても、
ブラックな働き方をさせられてしまうケースもあります。
(私は最初ハロワとか、リクナビとかを使って求人を探して応募したので、結果的にブラックに入ってしまいました)
どうせ働くならホワイト企業でしっかりと新人からスタートし、
相場より高い年収を稼ぎながら経理として着実にキャリアアップしましょう。
求人を探す場所をまちがえない(経理専門の転職サイトで情報リサーチする)
↑というたった1つのポイントさえ外さなければ、
まちがえてブラック企業に応募するリスクはほぼゼロにできますよ。
転職活動で「結局いちばん重要なこと」はこれ
転職活動でもっとも重要なのは、情報の探し方(求人を探す場所)です。
ブラックな経理になりたくない人は、
絶対に経理専門の転職サイトで求人を探すようにしてください。
なお、転職サイトはお金とられるとかありえませんし、
スマホで3分あれば終わる簡単な作業です。
気に入らなければいつでも解除できて、
求人の自動メール通知すら来なくなるので、
リスクなんて何もないです。
ただ、それがわかっていても、
↓残念ながらこの2種類の行動パターンをとる人に分かれてしまうんですよね。
- とりあえず今すぐ登録作業だけでも済ませておく人
- なんだかんだ理由をつけて結局なにも行動しない人
↑お気づきの方も多いかと思いますが、
これって転職活動も普段の生活も同じです。
絶対にやった方がプラスになる、
メリットしかないのはわかっているのになぜか行動できない人…。
↑あなたのまわりにも、こういう人っていませんか??
正直、以前の私もまさにこれでした。
(本来、私はものすごくクズな人間なんです)
でも、現実にブラック企業からホワイト企業に転職して、
「世の中にはちょっとした行動を起こすだけで結果に大きな差が出ることがある」を実感してからは、
行動しないことのデメリットがデカすぎるように感じるようになりました。
転職サイトの登録なんて、誰でもできるちょっとしたことです。
でもこういう「地味なわりに重要な作業」を今すぐやれる人とやれない人とでは大きな差が出るんです。
↑これをやっておくだけで、
マッチするホワイト求人がでるたびにスマホに自動通知してもらえます。
良さげな求人が出たらブックマークして保存しておいてください。
日常的にスマホに届く求人情報を見るクセをつけるだけで、
「いざとなったときの転職」という選択肢を確保できます。
今の仕事がどうしても辛くなったら転職もあるという気持ちで普段の仕事をこなせますし、
いざ転職が必要となったときに、
応募するホワイト求人の選択肢を手元にたくさん持った状態でスタートできるので、ライバルに大きな差をつけられますよ。
せっかく経理という魅力的な職業を見つけたのですから、
ホワイト企業でしっかりお給料を稼ぎ、
やりがいを感じながら楽しく働きましょう。
↓今すぐは転職活動できない人も、
初めは情報リサーチからスタートです。