- 経理で年収600万円超えるには?
- 外資系企業の経理ってどう?ビジネスレベルの英語や英文経理の知識は必須?
- 実務経験者として転職するために求められる経理スキルは?

(経理で年収600万円超えたいなら外資は狙い目です)
経理は、未経験の場合は平均年収300万円~350万円程度が相場ですね。
実務経験5年程度でも500万円ぐらいいけばいい方でしょう。
独身のうちはこれでもいいかもしれませんが、
30代後半・家族持ちでこの年収だとちょっと厳しいものがありますよね。
30代男性なら、少なくとも年収600万円は欲しい…!というのが本音ではないでしょうか。
とはいえ、営業マンなどと違い、
経理は個人の成績でボーナスが出るようなことはありません。
経理の年収はベース給与(固定給)で決まりますので、
入社時点で今後10年間の給与がほぼ決まっている
というのが実情であることを知っておいてください。
つまり、現在の会社で思うような年収を得られていないなら、
10年後も同じ状況になってしまう可能性が高い…ということですね。
経理が年収を上げるためには、
最初から高いお給料を払ってくれる会社を狙って就活(転職)することが必要になります。
このように書くと「大手企業の経理を狙う」という人が多いでしょう。
ですが、大手の経理というのは希望者がとても多いですから、
極めて「狭き門」になっているのが実情です。
(もちろん、優秀な人は大手の経理を狙えばいいのですが、私を含めて優秀な人ばかりではありません)
そこで、経理で年収600万円以上を最短で実現したい人には、
外資系企業の経理職を狙ってみるのがおすすめですよ。
外資というとハードルが高いと感じる人が多いのですが、
意外にそうでもないんです(その理由は本文で解説します)
実際、私は日系メーカーの経理部門を経て、
現在は外資系メーカーに実務経験者として転職したのですが、
入社初年度から年収600万円を実現することができました。
(もとの日系メーカーでずっと働いていたらまず無理だったと思います)
私は学歴も職歴も能力も普通ですし、人脈なんて全くない人間です。
それでも年収600万円は実現できたので、
この記事を読んでくださっているあなたもきっと可能ですよ。

以下では、経理の実務経験者向けに、
外資系企業の経理職を狙って年収600万円以上を稼ぐ方法を解説します。
経理の仕事は気に入っているけれど、年収だけが不満…
という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
外資系企業の経理なら年収600万円を実現できる3つの理由
外資系企業の経理職は、実務経験者なら年収600万円を超えるのはそれほど難しくありません。
なぜ、外資系企業の経理の給与がこんなに高いのか?というと、
↓以下の3つの理由があるからです。
- 英語がハードルになっている人が多い(実際の仕事ではそれほど必要ではないのに)
- 仕事に応じて人を採用するため、少数精鋭
- 良くも悪くも「人はお金で動くもの」という文化
それぞれの理由について、順番にみていきましょう。
1.英語がハードルになっている人が多い(実際の仕事ではそれほど必要ではないのに)
私を含め、日本人というのは英語が苦手な人が本当に多いです。
外資系というと、「上司も同僚もほとんどが外国人で、英語ができないとバカにされる…」というイメージを持っている人が多いでしょう(私もそうでした)
もちろん、英語はできるに越したことはありません。
ですが、外資系企業とはいっても、実際に働くのは「日本に拠点を置く現地法人」です。
英語は必ずしも必須ではないのが実際のところですよ。
(でないと、企業側からするとあえて日本人を採用する意味がないです)
実際、私も外資系メーカーの経理として働いてますが、
日常で英会話が必要になるケースはほとんどありません。
週に1回程度は英文でメールが来たり、
年に1回か2回ほどリモートで海外の経理担当者との会議があったりしますが、
辞書を引きながら返信すればなんの問題もないですし、
社内に英語ができる人がたくさんいるので通訳してもらえばほぼ問題ないです。

経理として入社するのですから、
私たちに求められるのは日本の会計基準に準拠した、日本の会計知識です。
よく考えたら当たり前ですよね。
英語ペラペラの人を採用したいならわざわざ日本で採用活動をする意味がないですから。
にもかかわらず、
「外資=英語が必須」というまちがったイメージを持っている人はきわめて多いですから、
外資系企業というだけで選択肢から外してしまう人は少なくないのです。
これは人を採用したい外資系企業からすると
「求人に応募してきてくれる人が少ない」ということでもあります。
必然的に、かなり良いお給料を提示して興味を持ってもらうという行動になります。
さらにいうと「経理という専門知識と実務経験を持った人」というしぼりをかけて採用を行う場合、さらに採用候補は少なくなります。
このような理由から、外資系企業の経理職の年収は高くなるのです。
2.仕事に応じて人を採用するため、少数精鋭
日本企業と外資系企業の大きな違いは、人の採用の仕方にあります。
日本企業は主に新卒で採用した人に仕事を割り当てていきます。
ある程度の人数を採用した後で、仕事を割り振る日本企業では余剰な人員が発生しやすく、部署の異動も多く発生します。
これに対して、外資系企業では
処理しないといけない仕事がまずあって、それに対して人を採用していく
というスタイルを取っている企業がほとんどです。
必然的に「最小限の人員で仕事をまわす」こととなるので、
一人当たりの仕事量は多くなる傾向にあるものの、その分給料は高く設定されるのです。
良くも悪くも無駄がないのが外資系企業の特徴です。
もちろん、一人当たりの仕事量が多いと言っても、
外資系は「残業=美徳」という考え方がほぼ存在しませんので、
一般的な日本人がイメージするような激務にはなりません。
3.良くも悪くも「人はお金で動くもの」という文化
外資系企業(特にアメリカ資本の会社)は、
良くも悪くも「人はお金で動く」という文化が根付いています。
日本人だと「ひとつの会社に忠誠心を誓い、長いこと働くのが偉い」という人も多いですが、
契約社会の欧米だとそもそもこういう発想がありません。
会社と個人は「対等な契約相手」という発想ですから、
自分の能力を買いたいなら高い給料を払えと考えるのが欧米です。
働く側だけでなく、雇用する企業側もこういう発想ですから、
優秀な人を雇えるなら金はたくさん出すという企業が多いのです。

このように「良くも悪くもお金がすべて」文化な外資系企業では、
優秀な人材を採用するためにベースサラリーが日本企業に比べて高めに設定されています。
↓管理職レベル(マネージャークラス)の経理求人になると年収800万円〜ぐらいはザラですね。
スタッフレベルの経理求人でも、
↓実務経験者なら年収600万円を狙えるものは普通にたくさんありますよ。
外資系企業の経理に採用されるには?
600万円を稼ぐには、まずアカウンタント(経理の一般スタッフ)として採用されるという道があります。
↓よく見かける必須要件としては、以下の2つですね。
- 簿記2級レベルの実務知識と、
- 事業会社での経理実務経験3年以上
英語力については、「メールでのやりとりが発生します」などのかたちで、
仕事内容が説明されていることが多いです。
(本格的なビジネスレベルの英語力が必要な求人もありますが、その場合にはTOEIC720以上とか、ビジネスレベルの英語が使える人というように明示されているものです)
会計だけでも大変なのに、英語も必要なんて大変…と思う方もいるかもしれません。
それは、外資系企業に勤める人はみんな英語がペラペラでバリバリ仕事をしているというイメージがあるからだと思います。
しかし、実際の仕事で英語を話す場面というのは、CFOなどのシニアマネージャーを除き、スタッフレベルだとそこまで多くはないです
実際に求人を見ても、スピーキングよりも英語の読み書きができることが条件になっていることが多いです。
経理の知識をベースに、本社のレポーティングの際などに最低限メールで意思疎通ができれば大丈夫なので、手の届かない世界ということはありませんよ。
日本企業とは一味違った自由な雰囲気の中で、
会計知識を生かして働きたい!という方は挑戦してみる価値はあると思います。
税務がわかると有利
外資系企業において、重宝される経験の一つとして「税務」があります。
なぜかというと、外資系企業といっても日本でビジネスを行っているので、日本に税金を払う必要があるのですが、外資系企業を渡り歩いている人には日本の税務の知識がある人が多くはありません。
それは、外資系企業では、税務を外部の税理士法人に任せてしまっていることも多く、税金の知識が身に付きづらいからです。
一方、日本企業では税務を企業内で行っていることも多く、
税務の知識をつけることができるので、税務の知識を活かして、会社の利益に貢献することもできます。
実際、外資系の求人の中でも、税務申告が職務の範囲になっていることが多いです。
もし税務の知識があり、英語が比較的得意であれば、
外資系企業に転職し、年収600万円を目指すことも十分可能です。
経理だけでなく「管理会計スタッフ」も狙い目
外資系企業には「FP&A」もしくは「コントローリング」と呼ばれるポジションがあります。
これらは日本では経営企画部にあたるようなポジションですね。
日本企業では、経理はどちらかというと決算など「過去」の数字のとりまとめのイメージがあるのではないでしょうか?
しかし、外資系企業では「未来」の業績をあげるために経理の力が重要であると考えられています。
当然、会社の業績を上げる価値のある仕事だと考えられているため、
通常の経理スタッフよりも、年収は高くなるのも納得ですよね。
このポジションを目指すには、通常の決算をただこなすだけではなく、
- 業績の状況(特に売上・原価の状況)はどうなっているのか?
- 何を改善すれば、業績が良くなるか?
など、自分なりの仮説と分析の視点を持つことが非常に重要です。
経理は会社の情報が集まってくる部署ですので、
分析の意識をもって仕事に取り組むと、一段上の視野で経理業務を行うことができます。
年収をUPさせる近道となるでしょう。