- 男性でも経理に転職することはできる?
- 簿記2級は持っていないとダメ?
- 年齢は何歳まで可能?
- 大手企業の経理にも転職は可能?

男性が未経験で経理に転職って難しいですか?
簿記はまだ勉強を始めたばかりで、
年齢は20代後半なんですが…。
テレビドラマなどを見ていると、
「経理=女性」のイメージがありますよね。
経理は確かに女性スタッフの割合が多いです。
その一方で、経理課長など、経理の管理職となっていく人の多くは男性ですね。
女性の割合が高い職場であるのは確かですが、
男性でも経理として働いている人はたくさんいますよ。

また、経理は実務経験が重視される職種ですが、
「未経験者はぜったいに経理になれない」なんてことはありません。
会計職専門の転職サイトで検索をかければ、未経験OKの求人はたくさん登録されています。
もし経験者しか採用されないなら、経理という職業はとっくにこの世からなくなっているはずです(ありえないですね)
未経験の社会人男性でも、経理としてキャリアアップしていくことは可能ですよ。
この記事では、男性が未経験から経理に転職するための具体的な方法を解説します。
「経理の仕事に興味があるけど、どうすれば転職できるかわからない…」
とお悩みの男性は、ぜひ参考にしてみてください。
男性が未経験で経理へ転職する方法
男性が未経験で経理に転職するには、
↓以下のようなステップを踏んでいく必要があります。

- 経理求人が専門の転職サイトで情報収集する
- 未経験OKの求人を狙って応募する
- 同時進行で簿記資格を取得する
- 中小企業で経験を積んで大手企業へステップアップする
- 採用確率をあげたいなら転職エージェントを使う
それぞれの内容について、順番に解説していきますね。
経理求人が専門の転職サイトで情報収集する
まずは応募先の求人を見つけないことには何も始まりませんので、
転職サイトを使って経理の求人を検索してみましょう。
その際、どの転職サイトで情報収集するか?が大切です。
なぜかというと、サイトごとに「得意な求人(重点的に扱っている職種や業界)」というものがあるからです。

↓転職サイトには、大きく分けて以下の2種類があります。
経理の仕事を探すなら、経理求人を専門で扱っている転職サイトを使うようにしましょう。
未経験OKの求人を狙って応募する

(未経験者OKの求人を狙って転職活動しましょう)
経理の求人には「実務経験者向け」のものと、「未経験者OK」のものがあります。
未経験者が実務経験者向けの求人に応募しても、採用されるのは非常に難しいのが実際のところです。
まだ経理として働いた経験がない人は、未経験者OKの求人を狙って応募しましょう。
経理で「実務経験者」とみなされるためには、3年以上の実務経験があるのが相場とされます。
「社会人経験はあるけど、経理の仕事はまだしたことがない人」も「未経験者」に含まれます。

↓※未経験者向けの経理求人例

(未経験者OKの経理求人:この求人はMSジャパンに登録されています)

(未経験者OKの経理求人:この求人はMSジャパンに登録されています)

(未経験者OKの経理求人:この求人はMSジャパンに登録されています)
経理は一種の専門職種ですので、
実務経験のありなしで採用の入り口が違います。注意してください。
求人には「公開求人」と「非公開求人」の2種類がある
なお、転職サイトに登録されている求人には、
「公開求人」と「非公開求人」の2種類があることも知っておいてください。
- 公開求人
ネットにつながっていれば誰でもみられる求人 - 非公開求人
サイト内で職歴や希望年収などを登録しないとみられない求人
なぜ企業側がサイト内で求人を「非公開」にしているかというと、
特に条件が良い求人には応募者が殺到してしまうからです。
企業側にとって、応募人数が多いことは嬉しいことです。
しかし、あまりにも応募が増えすぎると採用の事務負担が多くなりすぎてしまうのです。
(うれしい悲鳴ではありますが)
そのため、サイト内で求人を「非公開」にして、
あらかじめ就業意欲が高い人(プロフィールなどをきちんと入力している人)だけが応募できるかたちにすることがあるのです。
公開求人と非公開求人では、求人の質がかなり違います。
ほぼ同じ規模の会社で、同じ種類の仕事なのに、
年収が100万円違うなんてケースもざらにありますよ。

どうせ働くなら給料は多いに越したことはないですよね。
↓転職サイトは無料で使えますので、非公開求人を狙っていくようにしましょう。
同時進行で簿記資格を取得する
経理の仕事では、簿記の知識がとても重要です。
今後もずっと経理の仕事をやっていくつもりなら、簿記2級までは取得しておきたいところですね。
もっとも、未経験者採用の場合は、
入社時点ですでに資格を取得済みでなくても問題ないケースが大半です。
↓面接では以下のように受け答えしておけば問題ありません。
「まだ簿記試験に合格していませんが、勉強は進めています。
次回●月の検定試験で2級を取得する予定です」
未経験入社の場合、入社後6ヶ月ぐらいは見習い扱いになりますから、
その期間中に簿記資格を取得すれば問題ないからです。
(簿記は2級までなら、半年間の勉強期間があれば十分に合格できる試験です)
↓※経理の仕事と簿記資格についてはこちらもご覧ください。
(よくある質問)簿記2級は応募前に合格していないとダメですか?
中小企業で経験を積んで大手企業へステップアップする

(未経験で転職するなら中小企業の経理求人を狙いましょう)
大手企業の経理採用は、未経験者は新卒採用が基本になります。
中途採用で大手企業の経理に転職するには、実務経験が必須と考えておきましょう。
一方で、中小企業では既卒者の未経験採用を行っている会社はたくさんありますよ。

すでに社会人となっている人が、中途採用で大手企業の経理に転職するなら、
まずは中小企業で実務経験を積み、その後に大手企業に転職する
というステップをふむ必要があります。
現在未経験者で既卒の方は、まずは中小企業の未経験者向け求人を狙いましょう。
採用確率をあげたいなら転職エージェントを使う
転職サイト内で「これだ!」と思えるような求人が見つかったら、
タイミングをみて応募しましょう。

※転職エージェントは無料で使えます。
転職サイト内で「エージェントとの面談希望」を出すと、
エージェント相談しながら転職活動を進めていくことができますよ。
(コロナ対応のために電話やWEB経由の面談になるケースも多いです)
エージェントは、あなたの過去の職歴や、希望年収額から紹介できる求人をしぼりこんで「この会社がおすすめですよ」というかたちで候補を出してくれます。
最初から採用される可能性の高い求人をピックアップしてくれるので、効率よく転職活動を進めていくことができますよ。
転職活動なんて長いことやっていても1円も得はしません。
短期集中で一気に次の転職先を決めたい方は、転職エージェントを活用するようにしましょう。
男性の経理転職に関するよくある質問と回答
男性の経理転職について、よくある質問と回答をまとめました。
参考にしてみてください(↓青文字をクリックでジャンプできます)

経理部の男女比率は?
経理部の男女比率は、女性の方が多くなっている会社が多いでしょう。
ただし、経理の管理職(経理課長など)となっている人の多くは男性です。
女性の経理管理職というのはあまり多くないというのが実情ですね。
経理として出世するには?
一つの会社でキャリアアップしていく場合、
↓以下のようなかたちで出世していくケースが多いでしょう。
未経験の経理スタッフとして入社
↓
経験10年ほどで経理課長などの管理職になる
↓
部長クラスになる(経験15年〜)
↓
役員クラスになる(経験20年〜)
経理の仕事は、日常業務・決算業務・給与計算(年末調整を含む)などに分かれますが、
経理としてキャリアを重ねていくためには、これらすべての業務を経験する必要があります。
なお、5年〜10年以上の実務経験があり、チームリーダーなどの経験があれば、
最初から経理の管理職候補として転職することも可能になります。
簿記2級は応募前に合格していないとダメですか?
ネットの口コミでは「簿記2級ぐらいは持っていないと、経理には採用されない」という極端な主張をする人がいますが、現実にはそんなにハードルは高くないです。
求人情報に「簿記2級以上が必須条件」と書いてあるのは、あくまでも目安です。

簿記2級なんて、いってしまえば「ちょっと勉強すれば誰でも受かる試験」です。
採用側もそれはよくわかっています。
簿記検定は、税理士試験や公認会計士試験のように「特別優秀な人でないと受からない試験」ではないです。
まったくのゼロから勉強スタートしても、早ければ3ヶ月、平均で6ヶ月程度あれば合格できるでしょう。
逆に言えば、簿記2級を持っているからといって、絶対に優秀かというとそうではありません。
なので、簿記2級に合格しているかどうか?を採用の絶対条件にするようなことは、企業側は普通しません。
例えば、やる気もあってコミュニケーション能力も高い、
とても魅力的な人材がいたとしましょう。
その人が応募時点で簿記2級を持っていないからと言って、
「絶対に採用しない!」なんてことは企業は普通しません。

簿記なんて入社してから勉強しても十分間に合います。
実務をやりながら勉強する方が理解も進みますしね。
現時点で簿記2級を持っていなくても、経理への転職に挑戦することは可能ですよ。
経理部は男性と女性で仕事内容が違うんですか?
男性と女性で、仕事内容に基本的に違いはありません。
残業や休日出勤の扱いについて、性別で差を設けることはコンプライアンス違反ですので、そういうことをやっている会社はほぼないでしょう。
ただし、課長級以上の管理職は男性が多いのが実情です。
管理職となった場合、スタッフのとりまとめ業務のほか、
決算業務や税務申告の責任者として仕事をすることになります。
税務調査の対応や、融資を受けている金融機関とやりとりをするのも経理管理職の仕事です。
そういった意味で、現実に男性と女性とで仕事内容に違いが生じている会社はあるでしょう。
同じ役職(階級)のスタッフどうしなら、男女で仕事内容に差はないということですね。
経理男性はどんな職歴の人が多いですか?
「スキルアップのために簿記の勉強をしてみたら、とても面白く感じたので経理の仕事に興味をもった」というきっかけで経理を目指す人が多いですね。
また、プログラマーなどの仕事をしてきた人には、経理への転職を目指す人が多いように思います。
プログラマーも経理も「論理(ロジック)」がとても重要な仕事ですから、共通しているものがあるのかもしれませんね。
経理部で働く男性の性格的な特徴は?
私自身、「経理で働いているぐらいだから、性格的は几帳面なんでしょ?」
なんてふうにいわれることも多いんですが、実際はそんなことはないですね(笑)
私に限らず、経理でもおおざっぱな性格の人は結構多いですよ。
また、女性が多い職場であるのに加えて、基本的に同じメンバーで仕事をしていますので、
社内でのコミュニケーションをしっかりやっていける社交性は大切です。
もっとも、営業のように「陽キャ」でないとできない仕事ではありません(私もどっちかというと陰キャです…)
重要なのは仕事のスキルですから、社会人として普通のコミュ力があれば問題なくやれる仕事ですよ。
経理男性の平均年収はどのぐらい?
経理の年収は、企業規模と実務経験の有無によって決まります。
基本的に大手企業の方が経理の仕事の難易度は上がりますので、その分だけ年収も高くなります。
↓経理の平均年収については、こちらの記事でくわしく書きましたので参考にしてみてください。
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経理男性の給料は平均でどのぐらい?
経理を目指している男性は少なくないと思いますが、日本では「経理は女性の仕事」というイメージもまだまだ根強いですよね(実際のところまったくそんなことはないんですが…)
ここでは男性が経理職として転職した場合には平均でどのぐらいのお給料がもらえるものなのか?について解説させていただきます。続きを見る
経理男子って合コンでモテますか?
経理だから特別モテるということはまずないですが、
「几帳面なイメージ」を持たれることが多いですね。
(いわゆる「ただしイケメンに限る」というやつかもしれませんが…)
よく言えば「まじめ・安心感がある」という感じですが、
悪く取られれば「金にうるさい・神経質」という印象を持たれることもあります。
まちがっても会計時に電卓を取り出して割り勘計算する…なんてことはやめましょう。
男性で経理って出世コースですか?
経理という仕事は、会社の中の「機密情報」が集まってくる部署です。
↓例えば、経理の仕事をしていると以下のような情報を日常的に扱うことになります。
経理が扱う「会社の機密情報」
- 会社がちゃんと儲かっているのか
- 会社の銀行口座にあといくらのお金があるのか
- 役員を含む全社員の給料の金額
- 会社がどこの誰からいくら借金をしているのか
- 会社がどれだけの税金を納めているのか
- 会社がどこの部署にどれだけの投資をする予定なのか
- 会社がどんな資産を持っているのか(ゴルフ会員権その他も…)
- 役員がどういう暮らしをしているか(社宅の家賃など)
- だれがどんなお店で接待をしているか
- だれがどれだけの住宅ローンを組んでいくらの家を買ったかなど…
特に中小企業では、経理責任者は「社長の右腕」や「金庫番」的な存在になることも多いです。
経理に配属されたから確実に出世コースとまではいえませんが、
経理に配属された時点で、「会社の重要な情報を扱わせてOKな人材」という評価を受けていることはまちがいないでしょう。
30代でも採用されますか?
経理に限らず、未経験の職種に転職する場合、34歳までが年齢的な限界と言われます。
(35歳転職限界説なんて言葉があるぐらいです)
逆にいうと、34歳までであれば男女問わず未経験から経理になることは可能だと思いますよ。
もしあなたが今20代なら、未経験から挑戦できる経理求人はたくさんあります。
ぜひチャレンジしてみてください。

もっとも、どんな職場でも、年齢は若ければ若いほど歓迎されやすいのも事実ですね。
あなたがあなたの人生で「もっとも若い」のは、今この時点です。
異業種への転職を目指している方はできるだけ早いタイミングで行動を起こすことをおすすめします。
未経験の場合の志望動機の書き方は?
志望動機は、採用の可否に影響する重要なものです。
特に、未経験で転職する場合には「なぜ今の職をやめて、あえて経理を目指すのか?」を明確にしないといけません。
経理に未経験で転職する場合の志望動機の書き方については、
↓下記の記事で例文つきでまとめています。参考にしてみてください。
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【そのまま使ってOK】経理未経験者向けの志望動機例文を2つ公開中
経理転職の応募書類には欠かせない志望動機。これを書くのが得意!という人はまずいないですよね。
ここでは未経験から経理職への転職活動を行う方(特に20代〜30代前半の男性)向けに、具体的な例文をあげながら志望動機の作り方についてアドバイスをさせていただきます。続きを見る
まとめ
今回は、未経験で経理に転職したい男性向けに、転職活動の具体的な進め方を解説しました。
↓おさらいすると、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- 経理求人が専門の転職サイトで情報収集する
- 未経験OKの求人を狙って応募する
- 同時進行で簿記資格を取得する
- 中小企業で経験を積んで大手企業へステップアップする
- 採用確率をあげたいなら転職エージェントを使う(無料)
ネットの口コミでは、「男性は未経験だと経理になれない」というデマを流す人がいますが、そんなことはまったくないです。
男性でも経理として活躍している人はたくさんいますよ。

経理は日本国内で活動するすべての企業がやらないといけない仕事ですから、これから先もなくなるなんてことはあり得ません。ちゃんと将来性のある仕事です。
男性でも経理としてキャリアアップしていくことはちゃんとできますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。